古田(研究の部屋)

〇 古田ゆかり 博士課程1年

「企業博物館における公共的価値と経済活動の背反生を解消する新たな視点」

企業博物館は、「博物館」と呼ばれていても、民間企業を母体としていることや、景気、経営などに影響されることなどから、一般の公立博物館とは異なる背景を持ち、運営が不安定になり得るよ要素を持っています。一方、企業の歴史や社会に及ぼしてきた影響、製作・使用した機械等は、博物館の資料としての価値を持ち得ます。こうした産業資料の社会的価値にも注目しなければなりません。

本研究では、企業博物館の「博物館」という位置づけを相対化するとともに、そのほかの多様な側面を俯瞰して、企業博物館について論じるべき事象を整理します。そのうえで、設置者、企業、地域社会、利用者などの多角的な視点から、果たしていくか、または果たすことが可能な役割を整理し、安定的で、設置者、設置母体、利用者、地域社会などにとってより意義のある企業博物館を考察する視点を明らかにしたいと思っています。

カテゴリー: 文化人類学・博物館学   パーマリンク

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