5.研究のアウトリーチ活動など

5.研究のアウトリーチ活動など

■小西 信義

「雪はねボランティアツアー」で北国の人々の暮らしに貢献しています。

寒冷豪雪地帯である北海道では、雪による死傷者や交通・建物への被害が毎冬の悩みの種です。このように雪は「厄介者」である一方、さまざまな北国の文化も育んできました。そのうちの一つが雪かきです。僕の研究テーマは、雪かきの道具・文化の変遷や雪かきをめぐる地域内外の自助・共助です。北国の文化を掘り起こすことは、雪の問題の解消に向けたヒントを探すことでもあると考えます。そこで、北国の人びとの生活の向上に貢献できるように、「雪はねボランティアツアー」(札幌発着型の広域的除排雪ボランティア派遣事業)の企画に役立てたり、雪かきの方法をレクチャーする市民講座でお話させてもらったりと、研究成果を還元するアウトリーチ活動も行っています。

 

雪はねボランティアツアー(2014年2月 岩見沢市美流渡地区)

 

 

雪かき授業(主催;NPO法人札幌オオドオリ大学)(2013年2月 札幌市内)

 

 

■小坂 みゆき

若手研究者自身による研究交流の場「北海道歴史文化研究会」を行っています。

現在、私は博士後期課程を修了し、専門研究員として講座に所属しております。

博士後期課程にさしかかった頃から、研究会運営という活動が少しずつ増えてきました。その中でも、自分たちで立ち上げたものに「北海道歴史文化研究会」があります。講座や大学の垣根を越え、かつ、北海道から研究成果を発信することはできないか、という思いから、2012年、院生3人で立ち上げました。文学研究科には、研究会や研究グループは多く存在するものの、院生のみで企画・運営して研究会を開催する研究グループは少ないそうです。現在、運営委員は9名で、当講座の小西さんもそのうちの一人です。研究会は、北海道において歴史学・人類学を専攻する、もしくは両者に関連する学問領域を対象とする若手研究者が研究上の交流を行うことで,世界で活躍する研究者を輩出する集団となることを目指しています。

研究会の運営内容は、運営委員の人脈や情報による発表者・コメンテーターの選出、講演の交渉、日程調整、会場の手配、ポスター作成・広報、当日の司会、ニュースレターの発行などです。研究の合間を縫っての運営となるので、大変な部分もありますが、諸先生や先輩方に支えられ、今年で3年目、計14回の研究会を開催しました。

 

カテゴリー: 文化人類学・博物館学   パーマリンク

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